RPA製品の多くは、プログラミングが不要
RPAは「デジタルレイバー」と呼ばれるロボットが事務作業を処理する仕組みとなっています。
ロボットによって作動するRPAを利用するためにはプログラミングの知識が必要に感じられますが、実際にはプログラミングの知識がなくても利用できる製品が多いのです。
それでは、RPAはどのようなルールに基づいて業務を処理するのでしょうか。詳しくみていくことにしましょう。
RPAに作業を理解させるための方法は？
RPAが自動的に作業を処理できるようにするためには、RPAのソフトウェアを起動させることで利用できるフローチャートの画面を活用します。
人手によって行われている業務をRPAに理解させる方法は、フローチャートの画面を利用しながら、普段行っている業務の流れを入力していくことです。
しかし、単に普段行っている作業を入力するだけでは、「業務の繰り返し」や「複数の選択肢がある場合の対応方法」のような細かい作業を入力することができなくなります。
そのため、フローチャートには業務の流れを入力していくだけではなく、必要に応じて細かい作業を入力していきます。
この方法であれば、普段使っている文章を使ってRPAに理解させるだけなので、プログラムの知識なしでも利用できるのです。
なお、専門的な業務や高度な内容の業務をRPAに理解させる場合に限り、プログラミングを利用する場合があります。
プログラミングが不要なため、システムを変更しやすい
RPAの利用においてプログラミングが不要であることは、RPAのシステムを変更しやすいことにもつながります。
私たちの社会は常に変化を遂げていることもあり、私たちが普段処理している業務の内容は、時と場合に応じて変更されることがあります。
もし、RPAのシステムがプログラミングによって構成されている場合、プログラミングの知識を有する人でなければRPAのシステムを変更することができなくなります。変化のスピードが速い現代においては、システム変更の遅れが業務の遅れにつながってしまうこともあり得ます。
その点、一般的なRPAならば、業務内容を変更する場合、業務内容をフローチャートに入力していくだけとなるので、業務内容を変更する処理を簡単に行うことができます。
このように柔軟性の高い点が、RPAを利用するメリットと言えるでしょう。
RPAとExcelマクロの違いとは？
RPAのほかに業務を自動的に処理するツールとしては、「Excelマクロ」があります。
Excelマクロについて簡単に説明すると、マイクロソフト社が提供している「Excel」において、作業の処理方法を指定することによって、複数の段階にわたって処理している作業を一回の作業で終了させる機能のことです。
このことから、ExcelマクロとRPAは似ている仕組みのように感じられますが、実際にはExcelマクロとRPAには違いがあります。
異なる点としては、Excelマクロの場合、より複雑な工程を理解させる場合にプログラミングを必要とする点です。なお、Excelマクロのプログラミングにおいては、「VBA」と呼ばれるプログラミング言語を使用します。
その点、RPAの場合は、比較的複雑な作業であってもフローチャートへの入力だけでロボットを開発することができます。このことから、プログラミングを利用する機会が少ないという点では、RPAの方が使いやすいと言えるでしょう。
RPAはプログラミングの知識がなくても使用できる、ということを理解すれば、RPAを利用するハードルが下がるように感じられるのではないでしょうか。
IT系に強くなくてもRPAを利用できることがメリットと言えるので、気軽にRPAを使いこなし、業務の改善へとつなげていきましょう。
（画像は写真ACより）