RPAのシナリオを作成する方法 「プログラミングタイプ」を解説!

RPAのシナリオ作成といえばプログラミング?

前回は、RPAのシナリオを作成する方法として、「オブジェクトタイプ」を紹介しましたが、そのほかにRPAのシナリオを作成する方法としては、「プログラミングタイプ」があります。

プログラミングタイプは、どのような方法でシナリオの作成を行うのでしょうか。具体的な内容についてみていくことにしましょう。

RPAのプログラミングタイプとは?

RPAのプログラミングタイプについて簡単に説明すると、RPAのシナリオを作成する場合にプログラミングを活用する方法のことです。

プログラミングタイプのRPAの中には、テンプレートを有する場合がありますが、ほとんどの場合は、プログラミングを用いて動作を定義します。

プログラミングタイプ以外にRPAのシナリオを作成する方法としては、「オブジェクトタイプ」があります。

オブジェクトタイプは、テンプレートを活用して業務の内容を簡単に入力し、RPAに業務内容を記憶させますが、テンプレートに記載された内容だけでは複雑な業務の指示ができず、RPAが業務を処理できないケースがあるのです。

その点、プログラミングを利用すれば、プログラミング言語によって複雑な業務を指示することが可能となります。

プログラミングタイプを利用するメリットは?

プログラミングタイプを利用するメリットとしては、より複雑な作業をRPAに処理させることが可能となる点です。

企業がRPAを導入する目的は、事務的な業務をRPAに任せることによって業務の効率化を図ることですが、RPAを導入しても比較的簡単な事務作業だけしか自動化できなければ、RPAの投資額に対して、効率化が期待しにくい状態となってしまいます。

その点、プログラミングタイプのRPAを導入すれば、業務内容が細かく指定されている事務作業であっても、プログラミング言語によって業務の処理方法を細かく指定できるため、自社で処理している事務作業の多くをRPAに任せることが可能となります。

それによって、自社の事務作業は大きく効率化されることが期待されるのです。

現在、多くの企業では人手不足に悩まされている状況ですが、効率化が期待できるタイプのRPAを導入すれば、人手不足を解消するだけでなく、人員を多く必要とする部署に人員を配置するなど、より合理的な企業運営も実現することでしょう。

プログラミングタイプを利用する場合のデメリットは?

それでは、プログラミングタイプを導入するデメリットとしては、どのようなことが考えられるでしょうか。

デメリットとしては、企業内にプログラミングについて詳しい社員がいなければ、プログラミングタイプのRPAを利用できない点があげられます。

そのため、プログラミングタイプのRPAを利用する場合は、社内にプログラミングに詳しい社員がいることが前提となります。もし、プログラミングに詳しい社員がいない場合は、RPAのシステム作成を外部に委託することも必要でしょう。

そのほか、プログラミングタイプのRPAを導入する場合に注意したい点は、プログラミングに詳しい社員が不在となった場合に、RPAが利用できなくなることです。

特に中小企業の場合は、プログラミングに詳しい社員が少ない場合があります。仮に、その社員が何らかの理由で退職してしまうと、RPAが利用できなくなることも十分に考えられます。

そのため、プログラミングタイプのRPAを利用する場合は、プログラミングに詳しい社員を複数名在籍させておきましょう。また、プログラミングに詳しい社員が少ない場合は、早めにプログラミングに詳しい人材を育成するか、人員募集を行うことも必要となります。

プログラミングタイプのRPAを利用することで、複雑な業務をRPAに処理させることが可能となることから、十分なメリットが期待できますが、その分、RPAのシナリオ作成において専門的な知識を必要とします。

自社の状況に応じて、プログラミングタイプのRPAの導入を検討したいですね。

(画像は写真ACより)