適切なRPAの導入で、業務の効率化を目指す!
政府が推進する「働き方改革」への対応や、少子高齢化に伴う「企業の人手不足」への対応として、事務作業が自動的に行われるツールである「RPA」が注目を集めています。
業務効率の向上が期待される「RPA」ですが、そのシステム形態について大きく分けると「サーバー型」と「デスクトップ型」の2種類となります。今回は、「デスクトップ型RPA」について詳しくみていくことにしましょう。

デスクトップ型のRPAとは?
「デスクトップ型RPA」について説明すると、事務作業を自動的に行うソフトウェアである「デジタルレイバー」がデスクトップパソコンの内部で作動することを指します。
つまり、デスクトップ型RPAを活用することで、通常、人間によってパソコン処理している事務的な作業が、デジタルレイバーによって自動的に行われるようになります。
デスクトップ型RPAを導入するメリットは、RPAを低コストで導入できることです。デスクトップ型RPAは、デスクトップパソコンにデジタルレイバーをインストールして利用する仕組みとなっており、企業内の一部の部署、あるいは小規模な企業に導入する場合に最適です。
また、デスクトップ型RPAは低コストで導入できるため、試験的にRPAを短期間導入する場合にも適しています。
デスクトップ型RPAのデメリットは?
逆に、デスクトップ型RPAを導入するデメリットとしては、大企業で導入する場合は不向きとなることがあげられます。
その理由としては、デスクトップ型RPAの場合、デスクトップパソコン1台につきデジタルレイバーが1つとなるため、デジタルレイバーを増やそうとすると、その分だけデスクトップパソコンを導入しなければならず、コスト増となってしまうためです。
また、デスクトップ型RPAの場合は、デジタルレイバーをデスクトップパソコンにインストールしますが、仮に、デジタルレイバーをインストールしたデスクトップパソコンに不具合が生じた場合、その不具合が改善されるまでは、デジタルレイバーは作動しないことになるのです。
つまり、デスクトップ型RPAは、デスクトップパソコンの動作環境に依存していると言えるでしょう。
これらの問題を解決したい場合には、デジタルレイバーをサーバーで一括管理できる「サーバー型RPA」が最適です。サーバー型RPAを導入することにより、デスクトップパソコンの台数や動作環境に左右されずにRPAを利用できます。
「RPA」と「RDA」の違いとは?
ここまで、デスクトップ型RPAについて詳しくみてきましたが、「RPA」に関連する単語として「RDA」があります。そこで、「RPA」と「RDA」の違いについてみていきましょう。
なお、「RPA」と「RDA」の「R」とは「ロボット化」、「A」は「自動化」を意味します。
「RPA」の「P」とは「プロセス」のことですが、この場合の「プロセス」とは、「事務作業全体」を意味するため、「RPA」とは、「ロボットを活用し、事務作業全体を自動化する」という意味になります。
また、「RDA」の「D」とは「デスクトップ」のことですが、この場合の「デスクトップ」とは「デスクトップパソコンを使って行う作業」を意味するため、「RDA」とは、「ロボットを活用し、デスクトップパソコンで行う作業を自動化する」という意味となります。
「RDA」は、主に小規模な会社や個人事業者向けのサービスと言えますが、「RDA」は「デスクトップ型RPA」に近いサービスとなり、言い換えれば、デスクトップ型RPAはRDAと親和する、と言うことができます。
デスクトップ型RPAは、小規模な範囲の事務作業を自動化する場合に最適なツールと言えます。企業でRPAの試験導入を考えているなら、デスクトップ型RPAの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
(画像は写真ACより)