注目の「RPA」とは何?基礎基本をまとめてチェック!

人間を補完する!新しい労働のカタチ

昨今、欧米を中心に注目と関心が高まっているワードに「RPA」があります。そういえば目にしたことがあるような気がするけれど、何のこと?言葉は知っているけれどよく全体がつかめない、そんなふうに感じられている方も多いのではないでしょうか。

社会のネクストトレンドワードとして、ぜひ今知っておきたい「RPA」について、今回はその意味や実現可能になることなど、基礎基本を一から分かりやすく、解説していきます。

RPAとは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略語で、ルールエンジンや機械学習、人工知能など高性能な認知技術を活かし、主にホワイトカラーの単純間接業務、バックオフィス業務を自動化したり効率化させたりするソフトウェアのことをいいます。

これまで人力による手作業で行っていた部分を、ソフトウェアロボットに代行してもらうことで、ビジネス全体の業務処理スピードを向上させたり、コストの削減や品質向上につなげたりすることができると考えられています。

近年の日本社会をみても分かるように、一定の成長を経験した国や地域では、少子高齢化、労働人口の減少傾向が顕著となり、人材不足や人件費の高騰に悩むケースが増加しています。労働をめぐるさまざまな問題に対し、技術的ソリューションで解決を図っていこうとする流れは、もはや当たり前のものとなっており、その導入・活用なくして、今後の成長はもちろん、現在の社会における豊かさや利便性を維持していくことは難しくなっていく可能性が高いでしょう。

RPAはそうした背景から注目を集めており、Digital Workforce、Digital Laborなどとも言い換えられるように、新たな仮想労働者として、人間とともに働くカタチが考えられるようになっているのです。

定型化されたプロセスを幅広く担当、自動化できる!

RPAについて少し考えると、例えばExcelマクロなど、これまでのマクロ機能やスクレイピングツール、バッチなどとどう違うのか、自動化とアウトソースのソリューションとして同じことではないか、新たな概念としてわざわざ必要なのかと思われるかもしれません。

確かに似たものなのですが、これまでのそれらは、基本的にRDA(Robotic Desktop Automation)に当たるもので、単一のアプリケーションに対して働きますが、他のアプリ操作とつなぐといった場合には、人間の担当者によるプラスの作業実行、運用管理の処理が必要です。導入先も基本的に個々のデバイスとなり、処理プロセスを部分的に自動化、ショートカットすることで、業務の効率化を実現します。

一方、RPAは働きが単一アプリに限定されません。複数のアプリ間を跨いだ処理を自動実行することができ、サーバーなどに導入して、その働きをワンストップで管理、定型化されたプロセスならば、単純なシステム処理部分だけでなく、前処理や後処理も含めた自動化が行えるという特色があります。

まさに新しい“労働者”として、バックグラウンド環境における業務を独立的にこなすことができるのです。この点がRPAの大きなポイントであり、価値のあるところです。

RPAができることを3段階で整理!

RPAの概要を押さえたところで、次にできることや適した業務をみていきましょう。一般に3つのクラス段階で整理されます。

1つ目はRPA(Robotic Process Automation)です。一定のルールに基づいて処理を的確にこなすもので、シンプルにRPAが最も得意とする作業になります。画像認識や座標取得、構造検出などで状況を把握し、それに応じた自動対応を実行します。PCを起動させて勤怠システムにログイン、就業開始ボタンを押して業務開始の環境を整える、オンライン上の株価情報を収集し、求められたフォーマットでまとめてレポート報告するといったことが可能です。

設定されていないイレギュラーな状況に対応することはできませんが、繰り返される単純作業を確実・迅速にこなし、高い導入の費用対効果を発揮してくれるでしょう。リアルな労働力である人間は、より創造的な業務へ集中できるようになります。

2つ目のクラスがEPA(Enhanced Process Automation)です。自然言語の解析や機械学習、音声や画像の解析結果をもとに、自らそのシーンに適切と判断した処理を自動で行います。自由記述アンケートの集計や問い合わせ対応、その分析といった作業やエラーログ分析、複雑で多岐にわたるデータをもとにした売上予測のレポート作成など、定型的にルール設定していない事柄、イレギュラーに発生した現実の事象もカバーした、より高度で柔軟な動きが可能です。

3つ目はCA(Cognitive Automation)で、データ分析のみならず最適な意思決定まで自動実行する、最も自立したソフトになります。ビッグデータをもとにディープラーニングを実行し、次の戦略としてどう動くのが最適か判断したり、現状の業務における問題点の洗い出しと改善方法の検討、提案を行ったりすることができます。

まだこの段階に十分到達できているとはいえない面もありますが、実現されれば人間とほぼ同水準の業務を任せ、高度な判断を伴うサービスの自動提供などを実現させられるでしょう。

いかがでしたか。搭載する技術レベルにより、対象とできる作業の難易度は異なってきますが、RPAは人間のサポートやメンテナンスを受けることにより、新たな労働力として、人を補完するパートナーとして、業務を担当、自動化を図ってくれるものです。

処理ボリュームの大きな作業でも迅速かつ的確にこなせ、作業スピードや正確性の向上に寄与してくれるでしょう。人手不足やコストの問題を解消させ、人間はより創造的で本質的な業務、新規ビジネスの開発などに注力できるようになると期待されます。まずはRPAに対する基礎知識をもち、それを利活用したこれからの労働のカタチを考えていけるとよいですね。

(画像は写真素材 足成より)